4月 10, 2012 家電・電子機器チェーン 流通業 0

家電小売りチェーン大手のベスト・バイは、CEOであるブライアン・ダン氏の辞任を発表した。後任は今後探す事になるが、臨時CEOとしてマイク・マイカン氏が起用される。同社の運営について不合意はなく、変化する市場の環境に対して新しいリーダーが必要であるとの認識で辞任が決まったとしている。

ただ、辞任に際して、背任行為でもない限り、企業が退任者の責任を追求する事はまずなく、修辞と思われる。実際、創業者で役員会議長のリチャード・シュルツ氏は、そのまま議長を続けており、単にCEOの入れ替えである。ダン氏は、14歳の頃からグローサリー店で働き、1985年からベスト・バイの店舗の社員として働き始めた叩き上げの人物である。高卒だが、自称小売大学(現場)で学んだと述べている。20096月からCEOとなったが、景気後退やオンライン・リーテイラーを含む業績激化によって難しい舵取りをしてきた。先月も、大型店の閉鎖やリストラなど思い切った決断をしているが、業績を伸ばすための決手となるような戦略は無かった。テクノジー企業と違って、小売の場合パテントなどで守られているわけではなく、常に競争にさらされている。小売りの経営者には、所謂「知識と経験」の両方が必要なのである。知識というのは、耳文学や独学で学べるものだけではなく、大学やビジネス・スクールで学ぶ、考える能力を開発する事も含まれる。MBAばかりが揃っているコンサルタント会社に振り回されないで、独自の戦略を構築していく能力とビジョンが必要とされるのである。話は変わるが、今日リストラ経費などで第4四半期の損失を発表したスーパーバリューでも、CEO交代の圧力が高まっていると思われる。景気が回復に向かい、食品のインフレも戻ってきている食品小売業界で、既存店売上を下げ続けている状況に対して、株主及び役員会はそれほど我慢強くないと思われる。業績については明日にでもレポートしたい。

*その後のニュース(WSJ)で、辞任理由はダン氏の個人的な行動が原因で調査された為と発表されている。詳細は分からないが、女性関係などかも知れない。