3月 10, 2012 ダラー・ストア.チェーン ディスカウント・ストア トイ・ストア 流通業 0

広告会社やコンサルティングなどのコングロマリットであるWWPの傘下企業であるカンター・リーテイルは、ウォルマートやターゲットの商品の40アイテムほどのバスケット価格の調査を定期的に行っている。今年の2月の調査では、ウォルマートの売価がターゲットのものより全体で2.2%低いという結果が出ている。1年前の調査では、ターゲットの方が、ウォルマートより2.8%安いという結果だった。ウォルマートUSは昨年から毎日低価格(EDLP)の再徹底を行っており、その結果がでている事になる。しかし、ターゲットの売価は決して高いものではなく、消費者が考えるほど、アパレルやホーム商品の専売やPBによって高い売価を維持しているわけではない事も事実である。実際同社の、最近の既存店売上増加の主な要因は、グローサリーの売上増加によるもので、さらに、同社はレッドカードを持つ顧客には5%の割引も提供している。勿論、それぞれの地域の競合状況によって、各社売価調整を行っており、一部の売価調査だけで全体の売価傾向を推測するのは難しい。昨年、行われたWSLストラテジー・リーテイルの調査では、ウォルマートの買物客の86%は、同社が最低価格を提供しているとは思っていないという結果がでている。モルガン・スタンレーの調査結果では、消費者の60%はウォルマートの価格が一番安くはないと考えている。過去には、ウォルマートはその企業サイズによるバイイング・パワーで、圧倒的な安さを誇っていた事もあった。しかし、ファミリー・ダラーやダラー・ジェネラルなどダラー・ストア・チェーンの台頭、オンライン・リーテイラーのアマゾンなどの販売シェアの増加などで、市場環境は変わってきている。WSLストラテジーの調査では、ウォルマートの買物客の59%は過去3ヶ月でダラー・ストアでも買物をしており、37%の買い物客は、ダラー・ストアでより多くの買物をしていると答えている。昨年のホリデー商戦でも、ブルームバーグのデータによると、玩具の売価では、ターゲット・ドット・コムやトイザらス・ドット・コムの方が安い事が多かった。さらに、最近の消費者はスマートフォンやタブレットなどのモバイル機器を利用して価格比較を行っており、ウォルマートの低価格宣伝をそのまま真に受けず自分で確認する人達が多くなっているのである。同社が以前の様な価格優位性を持つ事が出来るかどうかは疑問だが、ウォルマートの重役は、今後2年間で20億ドルの経費節減を行い、その節約分を売価に投資して消費者に還元すると述べている。それでも、過去の栄光に戻るのではなく、競争力が低下する前の状態に戻る程度だろうと予測する向きもある。スタートリビューン