10月 26, 2011 オンライン・リーテイラー 流通業 0

オンライン小売業最大手のアマゾン・ドット・コムは、930日で終わった第3四半期に業績を発表した。売上は44%増加して108.8億ドル、営業利益は67%減少して7,900万ドル、純利益も73%減少して6,300ドルとなった。2011年第4四半期は、売上が164.5億ドル(+27%%)から186.5億ドル(+44%)、営業利益・損失が2億ドルの赤字(−142%)から25,000万ドルの黒字(−47%)を予測している。これらには、約2億ドルの株のオプションによるボーナス、無形資産の償却費などが入っている。粗利は23.5%と前年度と変わっていないが、フルフィルメント、マーケティング、テクノロジー、コンテントそして販管費が売上の21.1%となり2.9%増加している。うちフルフィルメントは、売上の10%となり、前年度より1.3%増加、テクノロジーとコンテントも6.4%で、1.3%の増加、マーケティングは3.3%で0.2%の増加だった。

業界では、同社のキンドル・ファイルの、もうすぐ始まる発売によって、ハードウェアのコストが増加していると云われている。調査会社の推定では、キンドル・ファイアは1台売る毎に10ドルほどの赤字を出していると云われ、マーケティングや配送費を含めるともっと大きな赤字となる。アップル社のアイパッドに対抗するためと云われているが、実際に競争するためには、少なくとも1千万台くらいは売らないとならない。それだけでも1億ドルの出費となるわけで、今年の第4四半期の予測はそれを裏付けているようである。同社は、創業後スケーラブルなインフラを構築するため設備投資を続けた為、黒字化に10年ほどかかった歴史を持っているが、今回も同じ様なケースになるだろうか?確かにメディアに含まれる電子書籍、そしてアプリ・ストアを通じた販売には、キンドル・ファイアの顧客ベースは、なくては成らないインフラとなるだろうが、電子書籍リーダー専用のキンドルと違って、タブレット・コンピューターには、優れたオペレーティング・システムが必要である。まだキンドル・ファイアは実際に使っていないので何とも云えないが、グーグルのアンドロイドのオペレーティング・システムを使っている他のタブレットはいくつかベスト・バイで試してみた。結果は、アイパッドと比較できるものはほとんどなく、ウェブページでさえちゃんとディスプレイ出来ないサイトが多数あった。キンドル・ファイアはシルクと呼ばれるクラウドを利用したウェブサイトのディスプレイ方式を取り入れているが、多分そのあたりのアンドロイドの欠点を解決するためとも云える。スマート・フォーンではそれほどの差が感じられなかったアップルとグーグルのオペレーティング・システムだが、大きくなりコンピューターと同じように使われるタブレットでは、歴然としている。最近アップルは、クラウドを取り入れたアイパッド・アイフォーンのオペレーティング・システムのアップグレードをしており、差はまた広がっていると思う。アマゾンのキンドル・ファイアの成功には、安いハードだけではなく、優れたオペレーティング・システムの開発も不可欠だと筆者は思う。