6月 19, 2011 ダラー・ストア.チェーン ディスカウント・ストア 流通業 0

最近好調な業績をあげているダラー・チェーンのダラー・ジェネラルは、ニュー・ノーマルによって消費性癖が変わり、同社の顧客層に加わった、これまでよりも所得の高い層を顧客として維持するために、「カスタマー・セントリック・ストア」を増加させている。この顧客中心の店舗はこれまでの店舗より利便さが高く、品揃えもアップグレードされている。今年だけでも600カ所の新店舗と500カ所の改装を予定しており、2010会計年度の終わりまでに1,500店舗のCCSが展開される予定である。これらの店舗では、買い物がし易いように陳列方法も調整されている。また、ドラッグ・ストア・チェーン・レクサルのライセンス商品を専売し、ビタミンなど健康美容商品の強化を行う予定である。非消耗品の分野では、PBアパレルであるボビー・ブルックス(女性)やオープン・トレイル(紳士と子供)などが、素材などの品質を高めて再導入される。ホームでは、ホーム・デコーと呼ばれるキチンとバス用品、ツルー・リビング・アウトドアズと呼ばれる芝生とガーデン用品など、アウトドアの玩具では、ツルー・リビング・キッズが発売される。昨年度のPB商品は、1,300アイテム、21%の売上比率だったが、今年度はこれを大幅に増加させる予定である。これらの商品のソーシングも、香港だけではなくインドにも事務所を持ち、生産性を上げている。これだけ書くと、以前に聞いた事があると思われる読者が多いと思う。ウォルマートのプロジェクト・インパクトに非常に似ているのである。つまり低価格へのフォーカスが乱れたウォルマートから、小型のディスカウント・ストア・チェーンであるダラー・ジェネラルへ、価格訴求の強くなった中流以下の消費者がシフトし、その中で購買力の比較的高い層を取り込んで維持しようという戦略である。しばらく続きそうな景気低迷状況で、二極化した消費者の消費性癖はすぐには変わらないだろうという仮定に基づいている。一方、今月から開店されており、結果が良ければ急速展開されると云われているウォルマート・エクスプレスや、開店を加速させると発表されたウォルマート・マーケット(旧ネイバーフッド・マーケット)などは、これらの顧客をもう一度取り戻そうという戦略である。アメリカの小型店舗の市場は、今後ますます競争激化が予想される。