11月 29, 2010 オンライン・リーテイラー ディスカウント・ストア 流通業 0

サイバー・マンデーとなる今日のオンライン販売は、東部午後2時の段階で、昨年度より12.5%増加していると、IBMのリサーチ会社であるコアメトリックスがリポートしている。ミー・コム、ザッポス、イーバッグスなどのオンライン販売会社も相当な売上の増加を報告している。オンライン小売業界全体では、11月1日から26日までで、昨年度より13%増加して116億ドルだったとコムスコアがリポートしている。ニューヨーク・タイムズ
この結果は、現在の消費者の状況を良く表していると思われる。一般的にオンライン販売の利用者は、平均より世帯所得が高い人達に多い。感謝祭週末の売上で、ディスカウント・ストアがシェアを落とし、百貨店のシェアが上がった事も、アメリカの消費者の2極化がさらに進んだことを示唆している。つまり、所得が伸びず、10%近い失業率の影響をもろに受けた中流以下の世帯が、消費を減らしているのに比べて、失業の可能性が低くなり、所得も上がっている中流以上の消費者は自信を取り戻し、購入額を増やしているいう構図である。オウリーマ・コンサルティング・グループの毎月行われているクレジット・カード所有者の調査*によると、18%の消費者は今年のホリデーの消費額を相当減らすと答えており、15%(2009年は12%、2007年は8%)は買い物をしないと答えている。このグループには、年収5万ドル以下の世帯が多く含まれている。また、60%の消費者は財務状態が2年前より良くなっていると答えているが、40%の消費者は悪くなっており、そのうちのほとんどはかなり悪くなっていると答えている。*532人の対象者 ビジネス・ワイア
ウォルマートの伸び悩みもこのあたりに原因があると思われる。2年ほど前まで、同社の中心顧客は年収5万ドル以下の世帯と云われていたが、最近は
ウォルマートのリポートでも7万ドル以下と云われている。つまり、プロジェクト・インパクト及び景気後退後、それまでより所得の高い顧客層の一部は常連客となったのだが、コアとなる年収5万ドル以下の顧客層は、一部はダラー・チェーンなど他のチャンネルに奪われ、全体としては購買力自体が減少したのだと推測できる。10%の失業率と所得の成長が止まっている人達がこの層には多いのである。この状況を打開する為に、ウォルマートは所得の高い層の掘り起こしをする為に、オンライン販売を強化しているのだろう。コアの顧客層を取り戻す為の、EDLP強化と品揃えの復活に加えて、2本立ての成長戦略ということになる。PRニュースワイアによると、ウォルマート・ドット・コムのサイト・トラフィックは、ブラック・フライデーで昨年度より30%増加、感謝祭の日は50%の増加だったとリポートされており、同社の戦略がある程度成功していることを示している。この仮説の結果はホリデー商戦が終わってからまたリポートしようと思う。