10月 29, 2010 ドラッグ・ストア 娯楽レンタル・販売 流通業 経済 1

ロサンゼルス・タイムズ紙WSJ紙によると、DVDレンタルの親会社であるコインスターが、昨日四半期業績発表の折に、ストリーミングの映画レンタルの進行状況についてコメントしている。既にアマゾンとウォルマート傘下のブードゥーと思われる2社と提携の話が進んでいるとの事だが、具体的な詳細は明らかにされていない。以前にも述べているが、レッドボックスのDVDレンタル・ビジネスは、ダウンロードやストリーミングによるコンテンツ配給が定着するまでの時限ビジネスである。同社は、1日1ドルという低価格と、スーパーマーケット、コンビニエンス・ストア、ドラッグ・ストア、レストランなど28,500カ所に設置されている多数のキオスクによる利便性が強みである。これらの設置場所の多くには、別部門である小銭の計量機、送金サービス、プリペイドデビット・カード/キャッシュ・カードの自販機も設置されている。つまり、不動産、メンテ用のネットワークが資産となり、そのインフラを利用できる様々なサービスを提供しているのである。現在一番の成長株となっているレッドボックスも、ビジネスとしては、コインスターのインフラを利用しており、コンテンツの配信サービスが同社のコア・コンピタンシーではないのである。近い将来にはこれらのコンテンツ配信は、インターネットを利用したものに移行するのは明白だが、いつ大衆が移行するのかは未知数である。オンラインによるコンテンツの配信ビジネスは、既にアップル、アマゾン、ネットフリックス、ブーデゥーなどを初め、既存のケーブル会社、電話会社なども虎視眈々と狙っているのである。未だオンライン配信のインフラを持たないレッドボックスとしては、取りあえず既存の企業と提携して配信を始め様子を観ようとしているのだが、果たして可能だろうか? キオスクでのレンタルならDVDを買取り、レンタルの回転を上げることで、1日1ドルという低価格も可能かもしれないが、ストリーミングやダウンロード販売となると、まだ映画会社など供給側が売価決定権を握っており、そう簡単に安売りすることはできない。音楽の一曲1ドル販売を実現したアップルでさえ、映画のレンタルは3−4ドル、テレビ映画でも、CEOのスティーブ・ジョブス氏が大株主であるディズニーの傘下であるABCの番組だけが99セントのレンタルが提供されており、他は2ドルから3ドルのレンタルである。これはダウンロードやストリーミングの映画が、配信会社が買い取るのではなく、利益分配になっているため、供給元が最低価格を維持している為である。この制約にあまり縛られていないのは、ネットフリックなどが提供している月極の定額サービスだけで、同社もDVDの郵送サービスを含まない低価格の月額ストリーミング・サービスを検討していると報じられているが、まだ実現していない。現在のところ最低価格は、ブードゥーによる2日で2ドルのレンタルで、これも新作を除く、一部の映画のタイトルだけである。今後顧客ベースが急速に増えれば価格引き下げの圧力にはなると思うが、ハイスピードのインターネットとストリーミングを受けられる機器の普及がどの位進むかも関係してくる。レッドボックスの中心顧客層のデモグラフィックを詳しくは知らないが、テクノロジー先取りの消費者が中心とは考えにくい。このあたりが、コインスターの抱えるジレンマになっているのである。これまでに築いた顧客層、映画会社に対するバイイング・パワーなど、同社の蓄積したノウハウをどう生かすかが問題なのである。ストリーミング・サービスは全く違うビジネス・モデルとなり、レッドボックスのノウハウが余り生きてこないのである。取りあえず好業績を上げている間に、ウォルマートからブードゥーを買い取るのが一番手っ取り早いと思われるが、1億ドル以上支払われたと云われる同社の価値はまだ下がってはいないだろうし、その投資で利益が出るのには時間がかかるだろう。ただ、音楽配信でも撤退した事を考えると、ウォルマートの中心的なビジネスにはならないかもしれないから、可能性はあるだろう。今後の推移を注目したい。
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ドラッグ・ストア・チェーンとPBMのCVS・ケアマークは、生産性向上の為に300人を解雇すると発表した。全社員20万人に対して、0.15%の解雇にあたり、大きな影響はないが、主に店舗以外のフィールドの社員と本社要員が解雇されると発表されている。ロイター

これまで積極策だけだったCVSだが、CEOの交代も控え、組織固めに入っているのだろう。
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経済分析局の発表によると、アメリカの2010年第3四半期の国内総生産が、推定+2.0%となった。第2四半期の+1.7%に続く増加で、増加率は上がっている。増加要因は、個人消費、民間の在庫投資、住宅以外の設備投資、政府の支出、輸出で、逆に減少要因として相殺したのは、住宅投資、輸入の増加だった。

GDPの約7割を占める個人消費は、第2四半期の+2.2%に続いて第3四半期も+2.6%となっており上向きである。このまま持ち直せば再び景気回復という事になるのだろうが、ホリデー商戦を含む第4四半期の状況次第だろう。