10月 29, 2009 会員制倉庫型店 流通業 経済 1

先週初めに行われた投資家を集めた、ウォルマートのコンフェレンスに関して、ロイターなどニュース・サービスで報道されたセカンダリー・ソース(二次資料)の内容は既に紹介したが、具体的なものが少なかったので、プライマリー・ソース(一次資料)である、コンフェレンスの記述記録を読んでみた。ざっと読んでみて、特にサムズ・クラブの内容が面白かったので紹介する。同部門は新しいCEOであるブライアン・コーネル氏を迎えて7ヶ月ほどだが、かなりの革新が観られる。ウォルマートのプロジェクト・インパクに習い、プロジェクト・ポートフォリオという名前で改革を進めている。これは商品カテゴリーの見直しで、頻度が高く、利益率の高い、生鮮食品、健康美容商品のカテゴリーを増強し、白物家電、スポーツ用品、家具、DVD、季節商品、アパレルなどのジェネラル・マーチャンダイズのカテゴリーを縮小するものである。広さや効率の制限もあり、全体のアイテム数は4,000前後で変わっておらず、各カテゴリー内での調整が行われるようである。例えば、事務用品カテゴリーでは、アイテム数(SKU)が21%減らされており、購買頻度の高い商品に絞られている。生鮮食品は、青果、食肉、ミール・ソリューション、ベーカリーなでで品揃えの幅も広げられ、増強されている。また、棚も2段積みから1段に換えられ、作業効率と買い物環境を改善している。サムズ・クラブは元々業務用会員が多いと云われているが、彼らと個人会員、そして業務会員の個人購買全てにお値打ちが提供出来るように、競合他社との価格比較を行い、低価格リーダーとなるよう努力し、特にKVI(キー・ボリューム・アイテム)は値下げをしている。また100ドルのプリミアム会員を増やすべく、e Valueと呼ばれる、ベンダー協力の特別割引を導入している。新しくPBも開発しており、食品のメンバーズ・マークというブランドが導入される。食品強化などで増加する人件費などに対応するため、産業エンジニアの分析によって、キャッシャーなどの作業効率を見直した結果、人件費で6%から8%の節約を可能にした。社員には、5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾又は習慣化)を徹底させる事によって作業能率をあげている。これらは本社に隣接したクラブで既に実験されており、今年末までに数カ所の実験店舗に導入、結果が良ければ全店に広げる予定である。

*写真は、コンフェレンスのプレゼンテーション資料から抜粋。新しいレイアウトとそれぞれの売場。

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商務省、経済分析局は、2009年第3四半期(7月−9月)のGDP推定値が季節調整済み年率で3.5%増加したと発表した。第2四半期の0.7%減少から大幅な改善となる。内訳は、価格上昇が+1.6%となり、食品とエネルギーの値上がりを除くと+0.5%となる。個人消費は+3.4%となるが、耐久消費財の購入が22.3%増加しており、これは主に車のリサイクリング・プログラム補助によるものである。非耐久消費財は2.0%増加した。住宅以外の設備投資は2.5%減少し、個人住宅への投資は23.4%増加しており、これも税金クレジットの影響が出ている。輸出は14.7%増加しており、輸入も16.4%増加した。政府の支出は7.9%増加している。個人所得は0.5%減少し、可処分所得も0.7%減少している。それでも個人支出は5.8%の増加となり、その分貯蓄率が3.3%と第2四半期の4.9%から下がっている。収入の増加に伴わない消費が増えているということは、消費者の景気に対する心理状態が改善していると思われる。