1月 20, 2009 経済 2

アメリカの消費者の変化について、以前にも述べているが、予測が現実のものになってきている。これまで可処分所得のほとんどを消費していたアメリカ世帯も、景気後退下で貯蓄に回っているようである。労働省の統計によると、アメリカ人世帯の、2005年から2008年の4月までの貯蓄率は1%を下回っており、1980年代初めの10%弱に比べると相当低くなっていた。2005年と2006年については貯蓄率がマイナスだったという統計もあるほどである。この状況は、2004年から2007年で、アメリカ人の世帯の資産価値が10兆ドル以上上がった事が影響している。増えたのは、株式や投資信託などの上昇分が3兆4千億ドル、不動産価値の上昇分が1兆9千億ドル、その他の債権などが8千億ドルとなり、総資産増加額10兆ドルの6割以上を占めている。この資産額が、2007年の終わりからの景気後退で、2008年終わりには、5兆6千億ドル減少し、増加分がほとんど消えてしまったのである。結果、2008年11月の貯蓄率は2.8%に上昇、その後も確実に増えてきており、2010年終わりまでには7%前後まで上がると予測されている。この貯蓄分は今後2年で約4,000億ドルにのぼり、その分消費が圧縮されることになる。
今日、アメリカの新大統領オバマ氏が宣誓し、200万人以上の人達がお祝いにワシントンを訪れたそうであるが、彼は経済再生の魔法の小槌を持っているわけではなく、演説にもあったように、国民1人1人がそれぞれの努力を積み上げなければ成らないのである。将来への希望と重い責任が表裏になったアメリカの新しい歴史の1ページである。そんな現実感を反映してかダウ平均も4%ほど下がっている。